更新: 2023.06.28
Bluetoothイヤホン(ワイヤレスイヤホン)はコードが絡まる煩わしさもなく便利ですが、音が遅延してしまう「音ズレ問題」が生じることがあります。
Bluetoothイヤホンを使って動画を見たり、ゲームをプレイしている際に、音の遅延が気になった経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
特にゲームでは、音声が遅延するとプレイに影響が出てしまいます。
今回は、Bluetoothイヤホンでゲームの音声が遅延してしまう原因や対処法についてご紹介します。
目次
音楽を聴くだけであれば音が遅延しても気にならないものですが、動画を見ているときやゲームをしているときにはそうはいきません。
映画やドラマで音声が遅延すると、口の動きと音声が合わないことが気になってしまい、ストーリーが頭に入らないという方もいます。
また、音楽ライブの映像なども口の動きと歌声が合わないことで気持ち悪さを覚えることもあります。
ゲームの場合は、BGMが遅延するだけであれば気にならないという方もいますが、やはりキャラクターの口の動きとセリフがズレていたり操作音が遅れて聞こえると強いストレスを感じる方が多いようです。
特に「音ゲー」など音楽に合わせて操作を行うリズムゲームでは、音声の遅延がプレイに大きく影響してしまいますので、致命的だといえます。
「音ゲー」を好んでプレイするという方は、イヤホン選びには慎重になる必要があるでしょう。
では、なぜBluetoothイヤホンを使用すると音の遅延が起こるのでしょうか。その原因を紹介していきます。
まずチェックしてほしいのが、イヤホンを使う環境です。
Bluetoothイヤホン(ワイヤレスイヤホン)は電波を通じてデバイスと接続します。
そのため、電波を遮断してしまう障害物があったり、電子レンジやコードレス電話機などの電波を使用する機器が近くにあると、それらが干渉してBluetoothの通信が不安定になることがあります。
例えば、電車の中でイヤホンを使用したときに音ズレが発生した場合には以下のような原因が考えられます。
その他にも、遅延や音飛びの原因は様々です。下記の記事ではもっと詳しい原因をご紹介しています。
Bluetoothイヤホンで音声の遅延が起こる原因にはさまざまなものがありますが、中でもコーデックが大きく関わっているとされています。
コーデックとは、音声データの圧縮方式のことをいいます。
有線のイヤホンであれば大量の音声データをそのまま送ることができますが、Bluetoothイヤホンはワイヤレスなので音声データを圧縮して送らなければいけません。
このコーデックの種類によって音質に違いが出たり、音声の遅延が起こったりするとされています。
Bluetoothイヤホンの音ズレや遅延が気になる理由と原因はわかったものの、音ズレを直す方法や対策する方法はあるのでしょうか。
上記で解説した通り、Bluetoothイヤホンは外的要因から接続が不安定になることがあります。
イヤホンを使用する前に場所・環境・周りにあるものや、バッテリー残量などを確認してから使用することで、音ズレや音飛びの対策になります。
Bluetoothイヤホンに使われるコーデックにはいくつかの種類がありますが、現在標準装備されているコーデックは「SBC」というものです。
SBCはイヤホンやデバイスの種類を選ばずに使えるため便利ですが、音質が比較的良くはないこと、音声の遅延が起こりやすいことがデメリットとなります。
遅延の少ないイヤホンを選びたい場合は、「aptX(アプトエックス)」のコーデックを搭載したイヤホンがおすすめです。
aptXは音質の劣化が少なく、遅延も起こりづらいとされています。
aptXはAndroid 8以降の端末に標準搭載されているため、Android端末でゲームをしたり、動画を見たりすることが多い方に向いているといえるでしょう。
また、aptXには派生技術として開発されている、aptX HD、aptX LL、aptX Adaptiveなどがあります。
それぞれがaptXをベースにした上位互換だとされており、中でも、音質が良く遅延が少ないとされているのが「aptX LL(aptX Low Latency)」です。
このaptX LLは、音声の遅延が約40ms(0.04秒)といわれており、これは1秒あたり60フレームのゲームであれば、わずか3フレーム程度と極めて遅延の少ないものになります。
この程度であれば、プレイ中に操作音の遅延が気になることはほとんどないでしょう。
関連記事:高音質かつ低遅延! Bluetoothイヤホンの「aptX LL」コーデックとは?
ちなみに、iPhoneはaptXに対応していないためご注意を!
iPhoneをはじめとしたApple製品には「AAC」が搭載されています。
上記でご紹介したSBCよりも音質が良く、遅延も少なくなっているコーデックです。iPhoneを利用している方は、AAC対応のイヤホンを選ぶことをおすすめします。
イヤホンの中には、低遅延コーデックに対応していなくても、独自機能として通信を最適化し、遅延量を最小限に抑える機能を持つイヤホンもあります。
ゲームをプレイする際に音声の遅延をより軽減したいのであればaptX LLに対応しているイヤホンか、低遅延モードを搭載しているイヤホンがおすすめです。
商品:完全ワイヤレスイヤホン BTHP-P100BT PROGRES Series
接続機器の通信コーデックの種類に依存せず、業界最高クラス約40ms(0.04秒)まで音ズレの抑制ができる低遅延モードを搭載した、完全ワイヤレスイヤホンです。
音質面にも拘っており、10mmの大口径ダイナミックドライバーの迫力ある音質を活かした繊細でリッチなサウンドが楽しめます。
ゲームプレイ中の銃声や足音などが臨場感あるサウンドで流れ、高性能なノイズキャンセリング機能がゲームの没入感を高めてくれます。
音質や遅延量、接続性能の特徴が異なる6種のコーデックに対応しており、接続先機器に合わせた常に最適な音の再生が可能です。
動画視聴やゲームプレイに最適な低遅延コーデックの「aptX LL」にも対応しているため、多岐にわたって活躍するイヤホン。
現在販売されているゲーム機の中には、Bluetoothイヤホンが使用できない端末や、対応コーデックが限られている端末もあります。
例えば「Nintendo Switch」はBluetooth機能はあるものの、対応コーデックはSBCのみなので、ワイヤレスイヤホンを使用すると音声遅延が起こりやすくなります。
Bluetooth未対応の端末やコーデックが限られている端末でワイヤレスイヤホンを接続したい場合には、Bluetooth対応のオーディオトランスミッターを使用する必要があります。
その際に「aptX」対応のオーディオトランスミッターを使用すると、音声の遅延を気にすることなくゲームができるようになります。
USBの形状にはたくさんの種類がありますので、オーディオトランスミッターを購入する際には、ゲーム機にあったものを選ばなければなりません。
Aタイプはパソコンなどのデバイスでよく使われている形状で、ゲーム機に用いられるのはCタイプのUSBが多いようです。
また、形状が合わない場合には、コネクタを使用することもできます。
形状の異なる複数のデバイスで使用したい方は、そういったものを検討するとよいでしょう。
ラディウスでは以下のトランスミッターをご用意しております。
USB Type-A接続でオーディオデバイスとして動作するBluetoothトランスミッターです。
PS4やパソコンなどType-A接続の端末で、aptX LLにも対応したワイヤレス接続が可能となります。
USB Type-C 接続でオーディオデバイスとして動作するBluetoothトランスミッターです。
Nintendo SwitchやAndroidスマートフォンなどType-C接続の端末で、aptX LLにも対応したワイヤレス接続が可能となります。
ゲームや動画鑑賞に最適です。
Bluetoothイヤホンはコードの煩わしさがなく、快適にゲームをプレイすることができます。
ゲーム機で音声の遅延を気にすることなくBluetoothイヤホンを使用したい方は、aptX やaptX LLに対応したトランスミッターやイヤホンを選んでみてはいかがでしょうか。