2020.01.10
パソコン、スマートフォン、タブレット端末からデジタル家電まで、今やさまざまな機器と接続する規格として普及している「USB」。
その中でも最も新しいUSBコネクタの規格として注目されているのが、iPhone 11 Proに付属する充電アダプタと、ケーブルに採用されている「USB Type-C」です。
今回はこの「USB Type-C」について、従来のUSBとの違いや、特徴、iPhoneでの急速充電について詳しく解説していきます。
まず、USBの代表的な種類とそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
「USB Type-A」は主にパソコンに接続する標準的なUSBで、最も一般的に普及しているタイプです。
形状は約5mm×約12mmの長方形で、現在は主に「USB2.0 Type-A」、「USB3.0 Type-A」「USB3.1 Type-A」の3種類の規格が流通していて、すべて互換性があります。また、変換ケーブルを使うことでほとんどの端子に対応するのも特徴です。
「USB Type-B」は、プリンタやスキャナー、外付けのHDD(ハードディスク)などをはじめとするパソコンの周辺機器に接続するコネクタのことで、大型の周辺機器に採用されるのが一般的です。
形状は約8mm×約8mmの正方形に近い台形で、USB Type-Aほどは見かけないのではないでしょうか。ちなみに、現在主に流通している規格は、「USB2.0 Type-B」、「USB3.0 Type-B」、「USB3.1 Type-B」の3種類で、USB2.0とUSB3.0(USB3.1)とでは形状が異なるため互換性がなく、USB3.0 Type-BのプラグをUSB 2.0のType-Bのコネクタへ接続する事はできません。
「Micro USB」は主にAndroidスマートフォンの充電やタブレットに採用されているほか、デジカメやモバイルルーターなど幅広い機器に使われているため、USB Type-Aに次いで目にする機会が多いのではないでしょうか。
スマホを充電する際など、日常的に何度も抜き差しされることがあらかじめ想定されていて、他のUSBと比べて耐久性が高く抜けにくい設計になっているのが特徴です。
規格は「micro USB Type-A」、「micro USB Type-B」、「micro USB Type-AB」の3種類がありますが、主に普及しているのは「micro USB Type-B」となっています。また、バージョン2.0とバージョン3.0とは全く別の形状になるため、互換性はありません。
USBコネクタの規格のなかでも、2015年頃から登場し始めた新しい規格が「USB Type-C」です。
ここでは、USB Type-Cの特徴について、詳しく見ていきましょう。
USB Type-Cの一番の特徴が、上下左右が対称の「シンメトリー形状」であるという点です。
これまでのUSBコネクタは上下左右が非対称でアシンメトリーの形状をしていたため、例えばスマートフォンなどを充電する際には、USBケーブルの向きをいちいち確認しなくてはいけないという不便さがありました。一方、USB Type-Cは上下の区別がないため、どちらの向きでもUSBケーブルを挿すことができて便利です。
従来のUSBは、パソコンやゲーム機などのホスト側がUSB Type-Aの場合であっても、デバイス側がプリンタや外付けHDDといった用途の違いによってUSB Type-BやMicro USBなどさまざまな形状のコネクタが使われていて、それに対応したケーブルが必要でした。ですがUSB Type-Cの形状はひとつに統一されているため、ホスト側もデバイス側も同一のコネクタを使用することができます。
USB Type-Cには、今までよりも多くの電気を流すことができる「USB Type-C Current」という規格があります。
これを利用することで、従来のUSBでの充電よりも急速充電ができるようになりました。さらに、「USB Power Delivery」という規格に対応しているものであれば「USB Type-C Current」よりも多くの電力を供給することも可能です。
USB Type-CのうちUSB3.1に対応したものに関しては、USB規格以外の信号を流すことができる「Alternate Mode(オルタネートモード)」をオプションとして利用することが可能です。
具体的には、テレビモニタなどに映像を出力するHDMIの信号を流すことができます。
USB Type-Cは規格によってより多くの電力を供給することができるものもあり、従来のUSBと比べて急速充電が可能という特徴があります。
ここでは、USB Type-Cの規格のひとつである「USB Power Delivery」機能について詳しく見ていきましょう。
従来のUSBの規格では供給できる電力は最大でも7.5Wが上限でしたが、USB Power Deliveryでは最大で100Wの給電ができます。
この規格に対応させることによって、iPhoneに急速充電を行うことが可能です。
USB Power Deliveryによる高速充電はiPhone8以降で可能になります。具体的にどれくらい高速になるのかというと、USB Power Deliveryにより30分間で50%までの充電が可能になります。
高速充電を行うには、USB-C – Lightningケーブルと、USB Power Delivery に対応したUSB-C電源アダプタが必要になります。
2019年9月に発売されたiPhone11のうち、iPhone11 ProとiPhone 11 Maxには、同梱のアダプタにType-Cが採用されています。
USB Power Delivery に対応し18Wで充電を行うタイプで、これにより従来の充電アダプタと比べて急速充電が可能になりました。
急速充電が可能になるUSB Power Deliveryとは?iPhoneにも対応してる?
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上記でご紹介した内容を参考に、たくさんのメリットがあるUSB Type-Cケーブルの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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