2018.08.09
CD以上の音質で音楽を楽しむことができる、ハイレゾ音源。
それではハイレゾ音源を聴くためには、どのような機器が必要なのでしょうか。
ハイレゾ音源を100%楽しむためにはハイレゾに対応した機器、アプリやソフトを準備することが大切です。
ここでは、ハイレゾ音源を聴くために必要な機器やその種類などについてご紹介したいと思います。
ハイレゾとは「High-Resolution Audio」の略でCD以上の情報量をもつ高音質な音源データです。
CD音源やMP3などの圧縮音源ではファイルのサイズを小さくするために一部のデータをカットしています。
ハイレゾ音源ではデータのカットをおこなわないため、スタジオで収録されたままの音を楽しむことができます。
それでは、具体的にCD音源とハイレゾ音源はどう違うのか。
それは、「サンプリング周波数(Hz)」と「量子化ビット数(bit)」という二つの数字を比較すればわかります。
私たちが音楽ファイルなどで聞いている音は、原信号(アナログ信号)をデジタル化したものです。
そのデジタル化の過程で、どれだけの精度で音を集めたかを示すのが、「サンプリング周波数(Hz)」と「量子化ビット数(bit)」です。
まず「サンプリング周波数(Hz)」。
これは、1秒間で何回、音のデータを変換、記録しているかを示しています。
CD音源であれば44.1kHz、1秒間に44,100回、音のデータを変換、記録しています。
一方ハイレゾ音源は96 kHz(1秒間に96,000回)や192kHz(1秒間に192,000回)といった回数まで記録しています。
なお「量子化ビット数(bit)」は、どのくらいの精度で音の大小を数値化しているかを示しています。
CD音源の場合は16bit(2の16乗=65,536個)、ハイレゾ音源の場合は24bit(2の24乗=1677万7216個)という数に分解して記録しています。
当然数が多いほど、より細かい音まで拾えているということが言えます。
サンプリング周波数を横軸とすると、量子化ビット数は縦軸となり、この両方の数字が高いことで、全体的にきめ細かい音が楽しめるのです。
CD音源の44.1kHz/16bit、ハイレゾ音源の192kHz/26bitを比較すると、情報量は約6.5倍も違ってくるほどです。
ハイレゾを再生するには、ハイレゾに対応したアプリやソフトも必要です(使うのがネットワークオーディオやミニコンポで、機器がハイレゾに対応していれば不要)。
パソコンであれば「Audirvana Plus」というソフトが有名です。
元々Mac用のソフトでしたが、2018年7月にはWindows版も登場しました。
スマートフォン用のアプリとしては、ラディウスの「NePLAYER」があります。
ハイレゾ音源を手軽に楽しむのであれば、パソコンやスマートフォンだけでも再生可能です。
しかし、ハイレゾ音源データが持つ魅力を最大限に引き出すにはハイレゾ対応のアンプやイヤホンの使用がおすすめです。
まずは2つの機器をご紹介します。
DACとはDigital Analog Converterの略で、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器です。
DACの中でも、USBケーブルでパソコンやスマートフォンにつなげる機器をUSB-DACと呼びます。
パソコンやスマートフォンも信号を変換できますが、オーディオ専用のDACは、外部からのノイズの影響を受けにくく、劣化の少ないアナログ信号を出力することができます。
最近では、ハイレゾ再生に対応したオーディオ特化型のパソコンやスマートフォンも普及してきています。
まずは、自分の使っている端末の性能を確認してみましょう。
ハイレゾ対応のDACを搭載したポータブルヘッドホンアンプがあれば、高音質のハイレゾ音源をそのまま出力し、イヤホンやヘッドホンで聴くことができます。
スマートフォンなどとUSB接続を行い、効率よく音を増幅させ、音質を大幅にアップできます。
充電式で持ち運びができますので、スマートフォンと一緒に外へ持ち出せば、出先や移動中などでも高音質を楽しむことができます。
ハイレゾ対応の出力機器を用意したら、次はスピーカー、ヘッドホン、イヤホンといったハイレゾ音源を再生する機器を準備しましょう。
なお、メーカーや販売者が日本オーディオ協会の会員企業であり、日本オーディオ協会が規定した基準をクリアしている機器にはハイレゾ対応のロゴがついていますので、機器を選ぶ際にチェックしてみてください。
ハイレゾ対応のスピーカーは、主に自宅でハイレゾ音源を楽しむために必要なものです。
ハイレゾ音源では高音域の差が出やすいため、スピーカーも高音域がしっかり再生できるハイレゾ対応タイプの製品を選ぶとよいでしょう。
設置する位置、角度などによっても聴こえる音の質が違ってきます。
ハイレゾ音源であればそういった環境にもより気を配りたいものです。
ヘッドホンは、クラシックなどの空間的な表現力のある音楽を聴きたい方や、歌よりも演奏を重視して聞きたい方に向いていると言われています。
ヘッドホンもハイレゾ対応の製品があります。
ただ対応しているだけではなく、遮音性や装着感なども含めて自分にあったものを選びましょう。
ハイレゾ音源の高音質を楽しむため機器の中で最もオーソドックなのがイヤホン。
音楽を聴くのが自宅中心でなく、ヘッドホンやスピーカーにこだわりもないなら、場所を選ばず利用できるイヤホンは、初めてのハイレゾ対応製品としておすすめです。
同じハイレゾ対応イヤホンでも、重低音に強いイヤホン、マイクやリモコンが付いたイヤホンなどがありますし、イヤーピースやケーブルにも種類があります。
小さな機器の中にそれぞれ独自の技術が詰め込まれているため、製品ごとの特性を確認して選びましょう。
ハイレゾ音源のデータはとても大きく、4~5分の音楽でも、1曲あたり100MB~200MBの容量を必要とします。
例えば、64GBのメディアには、圧縮音源(*1)だと8,000曲保存できますが、ハイレゾ音源(*2)だと400曲しか保存できません。
保存容量が16GBのスマートフォンでは、10曲入りのアルバムが10枚分程度しか保存することができない計算になるわけです。
そこで、膨大なデータを保存するための外部記憶機器を使うことをおすすめします。
通常のハードディスクにハイレゾデータを保存することもできますが、それだと曲の入れ替えや編集をするたびにパソコンと接続する必要があり、操作も面倒です。
NASはスマートフォンなどとネットワーク上でやり取りすることができるため、曲の入れ替えや編集も楽です。
カードリーダーというとUSBやLightning端子などを使ってケーブルでつなぐイメージがあるかもしれませんが、それだと持ち運びに不便で、イヤホンで聴く場合に邪魔になってしまいます。
しかしラディウスのワイヤレスカードリーダーなら、iPhoneでもデータをmicroSDに記録でき、Lightning端子を使う必要もなくワイヤレスで簡単に持ち運びができます。
RAF構造ドライバーを搭載し、従来ドライバーに比べ音声信号に対するレスポンスの向上と余分な残響の少ない優れクリアなサウンドを再生できます。
MMCXリケーブルに対応しており、お好みのケーブルへ交換することができます。
ラディウスのイヤホンの中で最も象徴的なVolteシリーズのロングセラーイヤホン。
High-MFD構造ドライバーを搭載し、高音域から低音域まで、きめ細かいディテールを損なうことなく再生できる重低音イヤホンです。
ラディウスのフラッグシップシリーズ、ドブルベシリーズの人気機種、セラミックピエゾ+チタンコーティングの2枚振動板を搭載し、バランスの良い出音が特徴です、ジャズやポップスなどの音楽を得意としています。
コンパクトなサイズながら音質に全く妥協しないハイレゾ再生能力があり、
原音再生をこれまで以上のクオリティに昇華させた、より快適なハイレゾサウンドをお楽しみいただけます。
最新のパソコンやスマートフォンでは、単にハイレゾ音源を再生できるだけでなく、アンプを内蔵しているものもあり、イヤホンだけ購入すればすぐにハイレゾ音源を楽しめる機種も登場してきました。
まずは自身のパソコンやスマートフォンがハイレゾ音源に対応しているか、容量がどのくらいあるかを調べ、必要なものを検討してみてください。
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